その観点ならば、さらに重要なものがある。
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心理学だ。
心理学を経済学の一形態と見なす事は確かに可能だ。インセンティヴを研究することは、心理を研究することに他ならないのだから。しかし私はむしろ経済学こそが心理学の一分野だとすら思っている。もちろん経済学の知見は生物学など心理学以外の分野にも応用されてはいるが、「役に立たねばならぬ経済学」というのは、実は心理工学のことなのである。
それでは「経済人」でないヒトは、経済的事象にたいしてどう振る舞うのか?それは本書を読んでのお楽しみ。最後の方には脳まで出てくるので、それをもってトンデモという人もいるかも知れないが、行動経済学にノーベル経済学賞がおりたというのは事実である。
行動経済学は人が経済人であるという仮定に疑問を投げかけ、本当の人の感情を経済に取り入れようという動きだと私は理解している。心理学の一側面を経済に取り入れてる試みの一つと言って良いだろう。
dankogai氏は、行動経済学を以前のエントリで紹介していながら、経済学と対置する形で心理学を持ち上げつつ、行動経済学についての言及を忘れている。これでは読み手としては食い足りない。
