真 もわ爛漫

しゃーら、しゃーらしゃーら

『アート・オブ・アジャイル・デベロップメント』

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XPの包括的な解説書。読み物ではない。

感嘆した。XPに対する誤解もいくつか解けた。

私はTDD(Test Driven Development)とかペアプログラミングとかそういう用語の意味を完全に誤解していた。その語感に反して、XPにおけるそういった用語がどういう深い意味と連携を持ってるのか、この本は詳しくわかりやすく解説している。恐れ入ったよ。少なくともペアプログラミングはペアでプログラミングする以上のものだということは肝に銘じておかないと、XPのプロから笑われてしまうな。

以前「XPのプラクティスの一部を都合良く抜き出して使ってはだめ」という文言を聞いたか読んだかしたことがあるのだが、その理由も分かった。特にプログラマーが行わなければならないプラクティス(TDD、ペアプロリファクタリングなど)は全体で一つの思想を成していて、その一部だけを実践するというのは、今では、なんというか、愚か、に感じられる。

一方、XPを体験してみたいと思うとともに、XPを実際に体得した人のコーチングは必須だろうとも思った。TDDやペアプロは自分でやるには難易度が高すぎる感じがする。有効性という面でも少なくとも最初はかなり長い間半信半疑で取り組むことになりそう。

いずれにせよXPは難しく「極端」なんだなぁ、としみじみ。

XPを説明する本ではあるが、タイトルの「アジャイル」という視点をクリアするのにも役立った。XPではないがうちの会社がagilityを上げるのにかなり真剣になってるのも理解した。XPのプラクティス「10分ビルド」はうちではまぁ、無理、なわけで、XPを完全導入するのも無理なんだけど。

エキサイティングな本だよほんと