真 もわ爛漫

しゃーら、しゃーらしゃーら

Head First ネットワーク

Amazon CAPTCHA

☆☆☆☆ (4.0 ただし割とやさしめ)

OSI参照モデルなしで説明し終わっちゃって残念って本を初めて見たなー。TCP/IPの4層だとむしろとても面白くない!

ネットワーク管理者入門的な流れの本で、プログラム書いてるレイヤの人なら熟練でも読んどいても良い気がする。頭のリフレッシュにはなる。

下は物理レイヤの話でより対線とか同軸ケーブル光ファイバー、上はルータ (割とCisco)、その管理。ソフトウェア書いてる人が実際にメンテするかはともかく、それなりの知識持ってるとか言う人なら知ってて良いのでは、という感じ。DHCPが無線の項目になって出てくる (コーヒー屋の例) 辺りが現代的というか、このコンテクストじゃないと今では理解しづらいと言われると確かにねぇ。光のルータとか、無線ついてること多いようなキモス。

本の厚さの割には底浅と思いきや踏み込むときにはそれなりに踏み込むので、復習にちょうど良い。

「ネットワークが単純ならRIPがよさげですがCiscoのルータだけって言い切れるのならEIGRPでもいいし、ルータ混ざってるのならOSPFだも考えるといいよ」みたいな選択肢になってる辺り管理者向けかなー、という気がする。例えば自前でスパニングツリー作る場合にどういう基本的なアルゴリズムがあるか、とかそういう話はなくて、今仕様があるよ、こう使うよ、という話に終始している。ルータも昔々自分でNATとかDHCPの設定を書いた時期があったというのはすっぽり抜けてて「Linuxでもデキマース。ここではCiscoデース」という。若干即席な感はある。でも普通そこまですら知らないからいいんじゃないかと。代わりにWireSharkのインストール方法と簡単な画面説明がある。使ったことないですー

個人的には、管理者ならDMZとかVLANとかも一通り見ておいた方が良いだろーし、プログラムって意味では(調べてもいいんだけど)比較的今風のやり方でTCPとかUDPとかのパケットを実際に流すプログラムかけないと仕方ないよね、とも思ったり。

DMZは自宅でしっとりしたサーバ使う時に魅力的だけど仕事では使えないね、普通

ネットワーク系に強かった研究室で一人ネットワークについて弱かった私なので、知らないことばっかでむしろ不安になる部分もあるんだけど、初級者にはお勧め。ただ、この次の本がいきなりタネンバウムってのはないなーと思う気もするんだけど、何かないの?(http://www.amazon.co.jp/gp/product/4822221067/mowanetjp-22)

にしても「クラウド」とか言うとこれはこれでまた構築する場合には別の教科書が必要だよね。この本、負荷分散とかの話は全然書いてない。Head First Cloud でも出てくれないかしら。