真 もわ爛漫

しゃーら、しゃーらしゃーら

ダイの大冒険の前日譚をひとしきり読んだ

ヨメから「読め」と言われたので

存在は知ってたんだけどあんまりノラなかった事情がある。ついでにいうとアニメも存在は知っていたし出来が良いのも聞いていたんだけど、ノラなかった事情がある。局所のシーン見ると「ああ、良い」と思ったのは確かなので見れば見たで面白いはずなんだけど。

ダイの大冒険は好きな部類に入るんだけど、当時の感情的にも「後半がダレた」感覚がすごくひきづっている。週刊連載で原作者が設定をとにかく垂れ流したから文章もりもりの後半戦というのが何かアレだし、なんだかんだほとんど味方死なないしで、現代的な言い方でいうと「レールプレイングゲーム?」というところなんだと。

で、そういう印象があって、しかも「終わった」感じで消化しきった感覚が物凄く自分の中である分、その前日譚を見ても「まぞっほwwwあーねwww」みたいなところはありつつ、やはり火はつかないのであった。

前日譚そのものは、面白い・面白くないで言うと、面白いほうだと思うし、多分「パズル」の埋め方としてはすごく上手い。後付けの設定なはずなのだけど、期待値より一段〜二段高いところで噛み合っている。

ただまぁ、「噛み合わせている」感じは否めないんだよね。例えばデルムリン島が早くから出てくるけど、個人的には「ああ、まぁ、出さないと繋がらないからね……」という、出来レース感はある。だって最後、あの島が平和になることは絶対ありきだから、「出てきましたまる」は予想できるし、そこでねじれた展開をほしいわけではなく、なにもないところにその島があると言うわけにもいかないから……

あと、やはりドラクエをどうしても引きずる部分があって、そして同時にドラクエと違う呪文と技の序列があることがどっかで引っかかってしまう。ピオリムってそんなにレアスキルじゃないし、マホカンタの市場価値とんでもないはずなんだけどマホキテなくて、んでもってメドローアはそんなにホイホイ魔王サイドに見せちゃいけない代物のはずだし、アバンストラッシュが原作よりメドローアよりポジで「???」みたいな。

格段に知名度低い印象もあるんだけど同じペアでのビィト側がほそぼそ復活している方を個人的にはめっちゃ評価したいところ。

死ぬこと確定ガンガディアさんはこの前日譚の中で最高レベルにクールだと思うんだけど一方で原作側の後半ハドラーとどうしても被っちゃう。この方々騎士道武士道系に寄せるのが大好きすぎるww……は良くて、ただ帰結が同じなのがちょっとね……というところにビィトのバロンなんですよ。何年待たせたよ!なんかやっぱり騎士道武士道かよ!だがそれがいい!!先が見えない感じが良い!!脳みそっぽい相棒も良い!!

※ 念の為注: 現在ヒスタリオまで話が進んでいる前提で「何年待たせたよ」について前提書いておくと、もともとビィトはバロン戦の途中で連載が頓挫しており「(゚Д゚)ハァ?これが噂のレイニー止めバロン止めか??」みたいな永久に残る傷跡になるかと思ったら連載再開してバロン編大団円だし、というのがあまりに墓場まで持っていきたいサクセスストーリー過ぎて評価がうわあぶれしていますご了承ください。

はぁ。

いや、これは私の中で「ダイの大冒険が一部不満込みで集結している」前提をすごく強く持っているから不満に思うポイントばかりだな。

冷静に考えれば、ダイについて再演・再生産ばっちこいの一般の読み手なら十分楽しめるんだと思います。個人的にはダイの大冒険は予定していたらしい二部の方をきちんとやって見えない「先」の展開の方で「復活」してほしいです。

もすこしおまけ

  • 原作側で私はいつも「アバン先生復活しちゃだめでしょ」と思っていた人なのです。そもそも割とアバン先生推しじゃないし、だから前日譚と言われてもなんかイマイチなんす。あのねあのね、犠牲になったキャラは復活しちゃだめなの。あの人二度復活してしまっているので私的には受け入れられないんす。彼の最大の功績はキルバーンの「ファントムレイザー」を引き出したところそれだけなのでは(酷い
  • 前日譚、レイラさんのエッチみがあまりにひどすぎてそっちに引きづられていて、悪い意味でダメ(?)。終始「わああん、こいつらうまぴょいしたんだ!」という雑念ばっかり来るので困る。そこで終わるのが少年マンガなので邪悪さがMAX

ま、きらいじゃないよ。批判だけど。