真 もわ爛漫

しゃーら、しゃーらしゃーら

『新装版・闘うプログラマー』

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4822247570/mowanet22-jp

古典が新装版になる場合は大抵時間の試練を耐えたということで良い本である場合が多い。少なくとも店頭で横並びになっている『プログラマーのジレンマ』よりはずっと良い本だ。

自分としては「このチームには行きたくないなー」という感想を持つ一方、昨今のアジャイル開発の教えとは一味違うスタイル(?)の開発過程が書かれていて参考にはなる。模範には絶対したくない。

ところで、解説の部分でNT (3.1) がベースになってWindows 9x系が出来たみたいなことが書いてあって「は?」と思ったので調べてみたが、やはり違った。合流点はXPであるはずで、2000まではNT系列と9x系列は分けてあったはずだー、と。

Microsoft Windows NT - Wikipedia

読んでる途中で気づかなかったが、良く考えたらこの本はNT "3.1" の開発物語であって私が耳にしていた評判のあまり良くないNT 4.0(見た目95と同じ)の話ではないのであった。読んでいて「うーん、何か色々私の理解と違う。きもい」と思っていたが、それなら合点がいく。上の記事の次の文も重みがある。

Windows 95から継承したGUIを採用した。同時にDirectX 3のサポートなども行われている。その最大の特徴として、これまでの3.x系ではマイクロカーネルアーキテクチャに則り、低い特権レベル[1]で動作していたグラフィック関連のデバイスドライバを、OSのカーネルと同レベルである特権レベル0で動作させるようになった点が挙げられる。結果としてグラフィック処理のパフォーマンスは大幅に向上したが、その代償としてグラフィックデバイスデバイスドライバのバグ、ハングアップによって最悪の事態では OS全体の破壊が引き起こされ得るなど、システムの堅牢性やマイクロカーネルとしての実装理念の観点などからは3.xシリーズより後退している。

この「システムの堅牢性」はカトラーとか言う人が本の中で「ちょー重要なんですケド」とか言ってた部分で、一方NT 4.0って堅牢ってイメージだったけか、単に使いにくいだけじゃなかったけか、みたいな印象があったので、「なるほどー」と思う次第なのだった。

"iCon" (http://www.amazon.co.jp/gp/product/4492501479/mowanet22-jp) などと合わせるともう少し全体像が掴める。まぁこっちはジョブズマンセー本なので好みがとっても分かれる気がするけど。

それにしてもOS戦争の初期の話は聞く分にはおもしろいですな。でも、仕事してるのが楽しいのは今だろー。ストックで大儲けとか無縁ですが。

あん?楽しいのは今の会社のおかげ?

そうかもねー