真 もわ爛漫

しゃーら、しゃーらしゃーら

『法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる』

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334035337/mowanetjp-22

☆☆☆ (3.0)

「すべて」は分からんのだけどね。

税金って分からんよね、節税って何それおいしいの、とかそういう話。結論から言うと株買って元の会社に売ると節税になるそうだ。なんだってー

ざっと見て通した感じ、税金そのもののコンセプトはともかく、実態は原理を反映したものにはなってなくて、税理士登場、そして社会に金は回っているのだー、という身も蓋もない話になりそうな気も。

ここらへん、会計士、弁護士、その他なんとか士 (多分召喚士も含む)って「実務上」って言葉好きだよね、と。法律の文面が曖昧だから10個グレーを叩かれたときに5、5で税理士と税務署で勝ち負け分けましょう、みたいな。

譲渡にかかる税にしろ「節税」による車の購入にしろ、必然的な不透明さから来る誤解というよりは、単に最初に作った状況から時代が変わってるのに不用意に税金を減らす方向にはシフトさせてもらえず、むしろ曖昧になったところに対する増税にばっかり目がいっちゃってて、国はなんだか法人には嬉しくなく、みたいな流れになってるような気がしないではないけど、必要悪なら必要なんだよね。悪でもある。それなりの専門家が「肌感覚に合ってない」って言ってる状況だとそれはそれは大変そうで。

この本読んだだけの印象だと、なんつーかレジスターが非常に複雑になったコンビニの店員になりたいですか、みたいな問に突きつけられた気分になって気持ち悪い。必要な仕事でも自分がやりたくない類の仕事ってのはあるんだと思う。

専門家らしくねーなー、と一点思ったのは現在価値と将来価値の違いが分かってないと言う点で、確かにインフレしてない日本だと書いても無駄かねぇと思いつつ、「仮定してます」の一言もなしに一括返済とそれと同額の分割返済で全く意味が同じって言っちゃうのは、ちょっと……まぁいいのかな、税理士的には。

今話題の社会起業家とかそういうのに関連した話を求めるのは無理かな。NPO法人の税制とかピックアップしてくれるともう少し興味も満たされたんだけど、まぁいいか。

実務には役立たないけど「税金的にいやな予感」を養うのにはいいのかもね。元取れないし返してもらっても古いから使えないという状況でなんでADSLのルータは貸し出されてるのかとか、多分譲渡に関わる税金の問題なのかね。どうみてもBKなのでした