真 もわ爛漫

しゃーら、しゃーらしゃーら

電圧と周波数とCPUの実際の速度

ARM Launches 2.5-GHz Cortex-A15 for Smartphones, Servers | News & Opinion | PCMag.com

これ見てて、そういや「低消費電力プロセッサーで周波数が上がるってどういう現象やねん」ってことを説明できないことに気づいた。

http://journal.mycom.co.jp/news/2003/04/04/21.html

  • LSIの消費電力の見積もり

では、LSIの省電力技術を見ていこう。LSIの消費電力を決める要因は様々だ。トランジスタの数や、電源電圧や回路のキャパシタンス、トランジスタのリークなど、様々な要因によって決まってくる。このような時は面倒でも数式で表現してみると問題がクリアになる。石橋氏は、CMOSデジタル回路の消費電力を示す式を次のように示した。

P=NaCV^2f+NtIlV…(a)

P:消費電力
Na:動作ノード数
Nt:全ノード数
C:ノード容量
V:電源電圧
f:周波数
Il:ノード当たりのリーク電流

電圧が二乗で効いてるってのは消費電力にからんだ研究やってる人なら知ってるはず、たぶん、私を除いて。だから電圧が下がれば「すごく」消費電力が下がってうまいというのは自明、たぶん、私を除いて。

ただ、電圧下がると何かの式のせいで周波数も下げないと回路安定しない (らしいよ?)。だから下げればいいんだもんというわけにはいかない。直感からすると、そりゃ電圧下げたら回路の端から端まで電気通らないですとかいう話なんだと思うけど。水圧が足りない川が藻で一杯になる。

実際にはリーク電流がとってもつらい。ちぃ覚えた。

電圧と周波数を無闇やたらにあげまくってふっとんじゃったのがPentium 4らしい。実際、Pentium 4のような感じで開発を続けていると、回路内はやがて原子力発電所もビックリな熱を発することになるのであった。というわけで頓挫し、マルチコアの戦国時代に突入することになる。

で、冒頭に戻ると、どうやったんですかね。

  • 回路を微細化して使わないところの電力を落とす技術が発達した
  • リーク電流を抑えた

こんなところでしょうか

アーキテクチャの命令セットは簡素な方がいいんだぜ (RISC: Reduced Instruction Set Computer) ってのは教育上のある種の信念としてはずっとあるけど、対するIntelCISC (Complex Instruction Set Computer) でうまくやっちゃってる (今はマイクロコード使ってないとか言ってなかったっけ、なんか使ってるみたいだけど) のでなんとも説得力に欠く私の大学時代だったんですが (きみはレジスタ・ウィンドウを覚えているか!?)、いよいよやっちゃうんですかね。やってしまうんですね!

http://journal.mycom.co.jp/articles/2010/09/02/hot_chips22_bobcat/

ブロック図にみられるように、Bobcatは32KB 2wayセットアソシアティブの命令キャッシュからフェッチした命令を2命令ずつデコードする2命令並列実行のマイクロプロセサである。このデコーダは89%のx86命令は1対1でマイクロOPに変換し、10%のx86命令は2マイクロOPに変換する。そして、より複雑な1%以下のx86命令はuCodeと書かれたマイクロコードROMを使ってマイクロOPに変換している

http://journal.mycom.co.jp/column/architecture/005/index.html

というわけで今日はアーキテクチャの授業でした。私向けの。まる。

RISC最高だじぇ」のパタヘネ。