真 もわ爛漫

しゃーら、しゃーらしゃーら

bond and humility dilemma

超いい加減な英語で始めてみました

復興という話が出て、同時に人々の節約精神、謙虚なる日本人の精神を動員しようという話があります。悪くはない。いかにも日本人らしい。

ただ、毎度毎度増税を止めている民衆の人々の暗黙の前提は、今まで上の態度とは超正反対の、景気拡大の路線でもあったわけです。異様な額の国債を消化するために増税しましょうというときに言っていたことは「景気をよくすれば、増税の必要などない」という言葉。で、節約とかそういうのってば、割と逆の概念です。

経済を回している要因のどんくらいが「必要最低限」かは私は実はぜーんぜん知りませんで、でも5割は越しますよね、となんとなく思います。で、ある種無駄な消費の循環が、健全な消費と併せて経済を活気づかせていくんではないかと思います。『ケインズ説話集』か何かでケインズは「社会を成長させるために、皆様、金つかってくだしあ」と民衆にわかりやすく訴えました。まぁケインズってそういう人らしいです。真面目に言えば乗数効果です。最近人気ないアレです。増税を止める根拠であった成長を止める謙虚の時代です。分かり辛いな。

ここ最近のrssなどを見ている中で感じるダブルスタンダードは大変危険だと思うわけです。一方で「買い占めはやめましょう。必要最低限で満足しましょう」。とても素晴らしい。「復興しましょう」。当然です。でもこの二つ。細かいところではかなり求める方向性がぶつかってます。そして、良識的な人ほど、消費を抑える方にとても気持ちが向いている。経済の基本的な掟は、その逆方向にゆっくりと駒を進めている。

金ってのは、こういうときにも結構容赦なく、債権は膨らむ一方です。それをなんとかするための経済を活気づかせる活動がどうしても必要で、今そういうときにああいう状態で、そして買い占めの反動で普通の品を買う気持ちも割と失せている。それでいて増税についてはそんな時期ではないと言う。まぁ増税をしようとしてる人たちの魂胆が論外のものなのでなんとも言い難い、ってのはあるのかもしれません。私個人としては、日本で政治家になると言った人々に追い風をもたらした世論を私の人生では見たことがあまりなく、要は単なるバックファイアじゃね、と思ったりもしますが…

いやぁとにかくですねぇ。相手の揚げ足を取りつつ自分は正しいって感じで、なんとなく自分の目の前の良心に飛びつくの、一応気をつけた方が良いよ、と言いたい感じです。日本ってば前から国力の面では危惧されてる面がすごくあり、一方であれだけの大災害で他のどの国より素晴らしい対応をしたと賞賛されたりもして、私の中では何が正しいか分かりませんが、でも一つ思うに、善意はそのうち霧散しても、きっと借金は逃げないんです。もしここで謙虚の心一辺倒で走れば、多分二度と東京は再興しない。それを分かっていて謙虚を貫くのであれば、それはやはり素晴らしいことなんですが。

謙虚と成長の二つの相反する課題を満たす戦略を見たことがない。これが、まぁ、見ていて思うジレンマということですね。

難しいところは多々あり、ここで消費を拡大しようっていうキャンペーンはとても打ち辛い。一方、それやらないと、実は良心とは関係ないところで地味に見えないところでガタガタになっている部分がさらにダメになる。

日本国内だとこういうタイプの話って、すんげーしづらいんですが、国外にいる人と話すと、案外このタイプの悲観論をざっくり言ってのける人に出会ってびびります。言うなよそういうことみたいな。冷酷というか理性的というか。まぁ、だから国外にいるという人もいるわけです。私もそういうタイプの人だったりするわけです。ただそれでもおそらく、震災と核問題がこういうボディブロー風の展開になるとは予想していなかったでしょうね。…もちろん全員ではないぞ

特に結論はないわけですが。