ネット対戦や萌えの入った、今でも人気のあるクイズゲームを作ったのはコナミである。
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オトメディウスと同時にAMI側で出展されていたむちむちポーク、およびここ最近の中途半端に萌えの入ったケイブシューを表面的に比較すると気づくことがある。
コナミは本気であるなぁ、と。
たとえばケイブの「虫姫さま ふたり」で起用されている声優は、マイナーな吹き替え声優二人と、声優とは思えないぼうよみお姉さんである。この流れは基本的にはここ最近は変わっていない。絵描きについても「あ、この人〜〜の人だ」というイメージが涌かない。話としてつながっているガルーダとガルーダ2で絵の雰囲気は全く違い、こだわりがあまり感じられない。そういう方面で迷走している感じが全くぬぐえないし、金をかけられない状況が漏れ出ている感がある。
オトメディウスは、まず筐体上部の絵で「あ、ふぶき」と思わせる(普通はケロロ軍曹の方だと思うが)。痛々しい。だが、知っている絵描きであることが分かる。各キャラの声も、違和感なく「声優」の声であることが分かる。余計に痛々しい。胸もタッチできるタッチパネルを、各画面に配備している。ゲーム本編としては必須ではないのに(D-なんとかはむしろでっち上げの感がある……)、えっちぃ目的のためだけに付けているのだろうか。
コナミの金のかけ方は、旧来のSTGに対するものとしては頭がおかしい。
STGは一般に相当傾ききっている分野である。傾ききっている分野の傾ききっているユーザに向けて、悪名高いコナミがわざわざ彼らが好むSTGを作るだろうか。STGで有名なケイブと比較してもオーダが違うほどの金をかけて、だ。
コナミが旧来のSTGを復活させるつもりでアーケードの専用筐体を作ったとはどうにも考えづらい。確かにブランディングとしてグラディウスを引っ張ってきているのは間違いないが「旧来のグラディウスファンを喜ばせるため」の投資とは全く思えない作り込み方だ。金のある大ゲーム会社のただの暴挙とするには余りにも気合が入りすぎている。
そういえば、旧来のクイズにも成長という概念はあったが、それは自分のオキニのキャラを使って仮想的な学園の中でトップランク目指して成長する類のゲーム、ではなかった。萌え萌え女の子がクイズに正解したときに喜ぶというシーンは昔からあったが、ネット配信からネット対戦まで揃えて「こう」やってきたクイズゲー、というのは今までに多分ない。
私は初め、クイズゲーと聞いて「なんかマイナーそう」と思って無視していたのだが、気づいたらQMAはDDRより人気なんである。最低だ最低だ。コナミがDDRに残したのは成長しちまったエミの黒パンツで、QMAは今イメージ検索したらアロエのスカートの下が気になるぞこの野郎。……さいてーだ。
#エミのあれはタイツかブルマかもしれない。たまにしか見れない。やってるときに見れば閉門する。
コナミに高校生クイズに出てくる「クイズに掛けた高校生たち」の涙を冒涜しようという意図があったかはともかく、コナミはアロエをクイズゲーにぶちこみ、全国対戦を実現した。ジャンプしたときにキャラの胸が揺れるクイズゲーが、今では相当な割合でゲーセンに配備されている。アメリカ横断ウルトラクイズから、この展開は予想できない。
旧来のSTG好きの人からオトメディウスを見てどう映るか、という視点があまり意味を持たない気がするのは、上記のようなコナミのオトメに対する金の使い方、態度、過去の経緯による。連中は金儲けのためならグラディウスの良き時代だって簡単にぶっつぶすんじゃないか、と不安になる。
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実際の破壊的イノベーションはしばしば、旧勢力が見向きもしなかった観点から始まる、というのが『イノベーションのジレンマ』の教えるところであった。
オトメディウスはSTGなんだろうか。大往生と同じSTGと思って良いのだろうか。旧来STGの信奉者はむしろ淘汰される危機を感じるべきなんじゃないだろうか。
#ちなみに、NOVAウサギゲー作ったのも脳トレゲー作ったのもコナミだ。あの会社も、なんというか迷走してることがあるから、今回のオトメディウスも単にそれの一つという可能性は……うーん(汗
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