真 もわ爛漫

しゃーら、しゃーらしゃーら

本が売れ始めた辺りから急激に面白くなくなる日本のビジネス書籍著者はどうんかならないのだろうか

某隊長がバブルとかなんとか言ってて過去面白いと思った書籍の日本人著者を考えてみたところ、最初の1冊、2冊くらいはよろしくて以降もうどれ読んでもダメという流れになる厳しさが思い出されました。

基本的に日本人著者の本は買うべきでないという話は前提に、でもそれでも日本界隈の流れってのは日本人じゃないと書けないところが多いんですよ。特に非常に一時的な流行なんてのは特に。そういうのは要らない子、ということを基礎力つける段階では意識するんですが、教科書数冊読んで「またこの話か」となってきた頃には変化球がないとまずつまらないし、また「この議論はダメっぽい」とかそういう選球眼的な何かが育たないように思えるわけです。

ある分野を一から手を付ける場合にはまぁ鉄板書籍みたいのがあるんで、そういうのを読めば良く、それは大抵日本人著者じゃないのです不思議なことに。んで、その後も鉄板に手をつければよいかというと、ふと人と議論する場合には王道の理解だけでうまくいかないことが多いのですな。

「なんでPythonにはprivateがないの?馬鹿なの?死ぬの」みたいな話でもいいですし「なんでお金撒いてもインフレ目標を達成できないとか言う奴がいるの?馬鹿なの?死ぬの?」って話でもいいです。

#後者は私の専門範囲じゃないですが何度もそこらじゅうで言い散らかされていることなので、まぁ門外漢がとやかくいってもいいんじゃないかと。厚さ的に手頃な本ではないですが『現代の金融政策』が割と分かりやすくて好みです (てか、そういう系統の本のストライクゾーンはまだよくわかってないんで他にもあるはずなんですが)。「過去やって全然うまくいかなかったんじゃぁ」という話で、過去うまくいかなかったってことは、その「うまくいかなかった」という話を説明でき、今回うまく行く理論的な説明がない限り同じ方法はやるもんじゃない、という実務の判断なんだと理解してます (理系と違って理論は「理屈」でしかない感じなんでやはり実例がないと厳しい。実験も出来ないですし)。私的には「新型オペはバラマキじゃないの?馬鹿なの?死ぬの?」というのに対する説明が欲しいんですが、ううん

いやまぁうんちくは置いといて、直球だと「使わせたくないものはprivateにしますー」という隠蔽で終わっちまうところ「いやあのですね。隠蔽して欲しいと分かってる身内で隠すなボケという話もあるんです。デバッグ出来ないからに……」なんていう主張もあったりします。「というか__はprivateの代用じゃそもそもないんです」なんて話もどっかでありましたね。私がよく聞くのは「_でいいんです。アホしかハマりません」ということでした

あー、あー、リフレクション使ってる人におきましては是非一度冷静になって頂きたく存じ上げます。いえいえ冗談ですとも

まぁともかく、ストレートだと「隠蔽」とか「階層化」とか「再利用」とかいうキーワードしか出てこなくて、それは資格取るとき以外にはあんまり話題に上らないんじゃぁみたいなことも言われることがあるんで、つまりカーブが欲しいですね、と。

で、話はそれましたがもどると、……なんでビジネス書籍の話でオブジェクト指向と金融の話を敢えて無理して使うんだ私?

ビジネス書籍の場合、特に初期の尖った主張についてああだこうだと言い合うところを生暖かく見守るのが大変興味深いんです。ここで外れを華麗に回避するスキルってのが、なんていうか当たりそうもないのにあたっちゃう弾幕ゲーを攻略する基礎になるんですね。ならないんですが。

で、私もニッチな主張が好きな分野もあって(というか多々あって)、初期にそういう方面で尖ってるとですね、丸まっちゃってだめになるんですね。しかもなまじ尖ってるので変な反発を招きまして、いいようには売れないと (著者ブログが炎上したって、本がそんなに売れるもんじゃないです。閉鎖したらむしろ売れるかもしれません)。

どうしても舶来の本は丸まってる部分があって、割と根底部分は過激だなーと思うレッシグとかも、読んでて丸い。これと同じ主張を白田がやると面白いかもしれず、多分切込隊長が……絶対やりませんすみません。

Amazon CAPTCHA <- 白田。作者近影にウケた

洋物だと、日本語だからできちゃう変な演出ってのがなく、それがないと特に何か「企画」という感じもなくなってしまい、そいでもって冒頭でかならずインタビューが入ることで同意のもとに……あれなんか違う

洋書だと、日本語だとできちゃう変な言い回しがなくフラットな説明に留まり、行間に挟まる無言の圧力というかヒゲ面みたいのが拝めないんです。物足りなくもなります。ああ、これが多分正しい。

また、状況分かってないステークホルダを交えた激論の火種とその顛末を予想しながら人生楽しむってのも出来ないです。とかく、ビジネス書籍の教科書的な本ってのはそういう意味では教育的でしかないんです。それが大本の目的なんで、いいんですが、やはりこう、ちかんm……うがー!

ところでこちらでそういう燃え上がるような本が見抜けるかなーと思って、ばーんずあんどなんとかという本屋に言ってビジネス書籍を見て回してもですね、こちらがどう反応して良いかわからないような笑顔でこっちむいてる人ばっかりなんですよ。

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と、まぁオバマさんです。

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GTDです。これも、爽やかですね

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だれ?

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だからだれ?

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こ、こっちみんな!

いや実際なんでこうみんなしてこっち見るのかと……

そういう状況で角の尖った本を探せと言っても難しいんです。

話は大いにそれて「笑顔でこっちみんな」という話でした。