上の動画の冒頭を見て買って一通り全部やって動画全体を見た感想となります。
上の動画で驚いたところを先に書いちゃうと「え、続編考えるやつなんだこれ??」という。ああ、まぁ、会社が会社だけにIPとかそういう話があるわけですね……。インディーズとは事情が違うかー、とか思いました。あれ、これもインディーズっていうのかな……わからん。低予算ではある様子
動画のレビューの視点は、やはり業界の人なので興味深いなーと思いました。プレイ後に答え合わせ的に見ていくと割と納得感あります。確かにこの作品、おぼろげに「不完全燃焼だなー」とか思う部分はありますね。異能バトルだと思ったら古典に近いADVだったというのと、石鹸会社のトップが出てこないこと。これらは動画でもありましたね。なんで前半だけ1%みたいな数字残したんだろう。
量が不足しているという話は「まーそうなんだろうけど」と思いつつ、軽くプレイして終わりにしたい話でもあり、私は同意はしないんですが、野良インディーズとは違うんでしょうかね。「休日一日を生贄に捧げて完走する」量を超すとハードルが若干あがる印象あるので、仮にストーリー的につながっていても次回もボリュームはそんな増やして欲しくない気持ちあります。時間浪費という観点でいうとおまけっぽいシール探しはやってないんですが、ああいうの面倒なだけなので低予算ならなおさらカットなんじゃないでしょうかね……
……ラスト唐突だなおい
私自身はたくさんレビューしてないので何点とかいうスコアでは私わかりませんが「グノーシア以下だけど寄り道(≒上の「休日一日」)するくらいには良いゲーム。ONEリメイクよりは惹かれる」という感じです。ONEリメイク売り出されたばかりなんですが、好きなゲームなんですが、全然惹かれません。ああなんで。すでにあらすじ把握しているゲームだし、そこそこ「重たい」とわかっているからなんですが。
ADVというのは「そう」なんだと思うんですが、基本的には「ほぼ技量を求めない一本道に近いストーリー」で紙芝居でして、プレイしているときは明確にそれを期待に収束させてた気がします。
……ラストだけ微妙に難しすぎないか?チャートにヒントなかったよね
本作はコントロールしている感じが明らかにあんまりないのに、その割にかなり露骨にプレイヤーの方を「向いて」きます。最近多いなぁこのパターン、と思いつつ嫌いではないです。嫌いではない前提で、干渉出来る量がここまで少ないのに「あなた様、超重要」みたいな感じの展開はあんまりしっくりきませんでした。(追記: いやでも振り返ってみると結構ありましたね。確かに超重要、は超重要か……)
比較するうえで言及すると、上で比較した「グノーシア」も極論帰結は一箇所に行きますが、探索の過程は(別にやりこみはないんですが)ゲームゲームしてました。ADVとはいえ、コントロールさせてくる度合いはずっと大きい。
コントロールの具合が多いと「練度」を意識させるので「動く小説」というよりは「ゲーム」的になるのかなと。「ゲーム」的にはボリュームが欲しくなるのは私も納得感あります。
そういう練度や工夫あって、ようやく「こっちみんな」が効いてくるような気がします。なお、グノーシアは「こっち見てくる」ゲームではない(という記憶)です。とはいえプレイヤー is 主人公だったはずです。
「こっちみんな」、やりたいことはすげぇ分かります。ブレイブリーデフォルト初代を思い出します。ヤンデレがこっち向いてくるゲームもありましたね。
このネタで言うなら、テレビ横のジジイは正直どうでも良くて(いないほうが良かったんちゃう?)、最後半でミヲが突然こっち向いた瞬間が一番「うわ、きたっwww」て盛り上がりました。お前ここまで一度も気付いたそぶりなかったのにwww
そういう見方を前提にすると、本作は途中から「ゲーム」ではなく「動く小説」に寄せていたわけだから、切る基準をゲーム制作じゃなくて映画製作的な目線にもっと強く寄せるので良いのかな、と、おぼろげながら思いました。どっちも私が属する業界とまるで違うので妄想です。
シール集め見たときに「やめて」って思ったんですよ。本編で最後まで行ってもやり残しが出来るじゃないですか。映画なら、そういうのはあくまで本編の中に埋め込んでほしいのです。ディズニーランドにあるという隠れミッキーを映画でやっちゃ駄目です。そういうのをやってよいのは「おしりたんてい」とか一部です。
個人的には(最初に掲載した動画の不満点という)ボリュームよりは、首尾一貫性と見通しの良さ(どんくらいで終わりそうか)が大事と思います。予測のつくボリューム、1作あたり低コスト、こんなところでしょうか
「ボリューム」観点だとちょっと違うんですが、逆転裁判1〜3とかは参考になるのかもしれない。1とか2、3単品についても言えるんですが、章毎に完結しつつ、全体としてもう少し大きい問題をナンバー毎に処理していますね。さらにナンバーを横断して「巨悪」が描き出されます。階層構造
続編が出るか不透明という観点で言えば、参考にはできつつ、上のように「巨悪」までの構造をはじめから含みを持たせつつ、個別の要素を切り出していくのは多分辞めたほうが良いとも思います。打ち切りがわかり易すぎる。
同名タイトルで前後関係があることと章単品で楽しめることは両立するだろうし、演出の作り込みは難しいだろうけどシステムの使い回しで低予算構成を続けられるんちゃう、とか思ったりはしました。ただ、どう見ても本所の歴史全体を全部捕食している感じがすごいのでこれの続編って……?とは思います。
こういうのを突き詰めていくと、やはりプロジェクト単位のP/L見たいなー、とは思いますね。ゲーム制作の現場は分からないのでアレなんですが。