真 もわ爛漫

しゃーら、しゃーらしゃーら

いわゆる「自作キーボード」に瞬間的に思ってしまったことをメモっておく

特に誰かを攻撃したいということではなくて単に自分が5年後とかに「そういえばそういうふうに思っていたなぁあはは」とか思うためなんで、その筋のガチっぽい人には申し訳ないながら書いちゃうんですが。

一言でいうと「ダサい」って思っちゃったんですよね、「自作キーボード」という枠の中でのモノの選定とか動きとか。某自作キーボード屋に行ったときにそういうのがだいぶ強くなってしまった(でも行くんだけどね)。

「ダサい」と言うだけだと単なる低レベルの感情なので「何がどうダサいんだ」つー話は考えておくべきだとは思いました。多分「物事の選択の仕方が総じて中途半端」という印象を持った、ということかと思います。

ちょっとトリッキーなところから入ります。キーボードの右手親指のところにトラックボール、これは良いアイディアだと思うんです。ちょうどそこにカーソルを動かす装置があるのはノートPCとかも含めてよくあるし、自作でなにかこだわるなら一つそこだなと。

ただ、トラックボールのサイズや、その際にマウス側の決定ボタンについてこだわらない、これがまず気になりました。「えー、せめてタクタイルスイッチじゃね」と感じたわけです。

なんか、途中までは「自分の理想のキーボード」という枠で主張を押し通すわけなんです、自作キーボード、そこは、好き。変態的なのも好き。

ただ、どっかから、選択肢に連続で妥協が入るイメージがすんごく強いです。トラックボールのサイズ、ホルダーの形状について「カスタマイズ」「自作」は有りません。それはある意味当たり前かもしれません。既製品じゃないトラックボール作るの、通常相当無理なのは分かります。

ただっすね、そこで脳みそ停止して「こだわり」から突然「妥協」の組み合わせになっている感じがすごいんです。究極すべてを作り込むことは出来ない、分かります。ただ、あまりにも諦めが早い感じ。結局数万かけるデバイスなのに、そこ妥協するか、というところで妥協するのが「ダサい」と感じたところかもしれないです。

ついでに、水平ロータリーエンコーダについても同じ方向制で気になりました。これに至っては「素性がいまいち分からない、なんか使いづらいなにか」をみんな使っている。なにこれ。そこら辺のやすいマウスのホイールのほうがマシじゃん、と。

私はこのレベルの工作は出来ないしそこまで自作キーボードに熱をあげないので切り上げますが、他の方がデザインしたトラックボールバイス、えーと、これほんとに「こだわって作ったもの」なんかな……。すごく中途半端なお遊びに感じたんす

基盤の作成、私はある意味「請け負う業者すげーな」と思いつつ、なんか発注ノウハウが溜まっているところに、キーボードが粗製乱造されている感じがしました。

それでいてキースイッチにこだわるのか……店頭でカタカタ打つ人を見ますし、もちろん私も打ってみます。ただ、何かわかるかなこれ……大体、そのタイプした感触は自作キーボードの作者というよりは、マジで単に赤軸と茶軸の比較でしかないし、本来数時間の連続利用、数ヶ月の利用の中で負担感を判定するものなのではぁ……なんて。

「ダサい」理由は多分自作キーボードに興味を持っている人とかにはないんだと思います。キーボードというものが連続・長期に利用するもので、そういうものを自作して冷静冷酷に評価しつくすのはホビィストの枠をだいぶ越している。

ゲームのボタンに「10万回耐久」みたいな指標がありますが、ご自宅のお気持ち自作コンで10万と1万の品質差は大事じゃない。あれゲーセンで不特定多数が使った際にヤンキーの荒っぽい操作も含めて耐久できることの重要性なのの反映で、金儲け的に考えざるを得ない店長さんが反応する上級者キーワードっすね。

キーボードに求められることも本来はそういうものが多い。そこで「こだわり」を持った素人がなにか選定して、上級者の領域に実は感度ゼロなのに「こだわった!」と主張できてしまうその構造が「ダサい」なのかも、と思います。

ちなみにダサかろうが趣味というのはやりたいときにやるものなので、それで良いんだと思いますが、「こだわってるんですえっへん」と全面に主張してきたその姿そのものがダサく見えるというのは、界隈の人にとってはもしかすると大変不都合なことかもしれないので、センシティブな話題ということで一つ。だってそれで経営している人もいるもんね……自分の経営の領域が根底でダサい構造を抜けられないって儲けに直結しかねないですもんね